近年、日本酒の新しいジャンルとして「ロゼ酒」が注目されている。
赤米や紫黒米、赤色酵母などを使用することで、自然なピンク色に仕上げた日本酒である。
ロゼ酒の特徴は、視覚的なインパクトに加え、酸味と甘味のバランスに優れた味わいにある。スパークリングタイプや低アルコールタイプなど、製品バリエーションも増えており、食中酒としての利用も広がっている。
特に若年層や海外市場での人気が高まっており、これまで日本酒に親しみのなかった層へのアプローチ手段として、各蔵元が開発を強化している。実際に、関西や東北の複数の酒蔵では、ロゼ酒を主力商品として販売し、国内外の展示会でも注目を集めている。
料理との相性も良好で、サラダ、チーズ、冷製の和惣菜など、従来の日本酒と合わせづらかった食材とも組み合わせやすい。見た目の華やかさも手伝って、ギフト需要や飲食店での採用も増加傾向にある。
従来の日本酒は、「渋い」「難しい」といったイメージを持たれることも多かった。ロゼ酒は、その印象を払拭し、より幅広い層に向けた商品として機能している。
ロゼ酒の登場は、酒蔵が多様な消費者ニーズに応え、製品開発を進めていることを示す一例である。今後、国内市場だけでなく、輸出を視野に入れた展開も見込まれる。
日本酒は変化している。その中でロゼ酒は、新たな方向性を提示する存在となっている。






