しびれる辛さに、心も体も目覚める。麻辣湯という“自由なスープ”
ひと口すすると、舌に走るビリビリとした刺激。その奥に広がる、漢方のように奥深い旨み。麻辣湯(マーラータン)は、ただ辛いだけのスープではない。中国・四川地方発祥のスープ春雨で、唐辛子と花椒(ホアジャオ)の「麻(しびれ)」と「辣(辛み)」が絶妙に絡み合う一杯だ。
最大の魅力は、なんといっても“カスタマイズ性”。春雨をベースに、キクラゲ、豆腐、青菜、魚団子など数十種類の具材から好きなものを選べる。スープの辛さも調整可能で、自分だけの味に仕上げる楽しさがある。まさに「スープ版サラダバー」とでも呼びたくなる自由度の高さだ。
最近では、東京や大阪などの都市部を中心に、麻辣湯専門店が続々と登場。ヘルシー志向の若者や、アジアンフード好きの間で人気が高まっている。薬膳効果も期待できることから、辛いもの好きだけでなく、美容や健康を意識する層にも注目されている。
ランチにサクッと、夜食にじんわり。好みの具材でつくる一杯は、毎回違う表情を見せてくれる。食べるたびに「次は何を入れよう」と考える楽しみも、麻辣湯の醍醐味だ。
街中の小さな店先で、しびれる熱さと、やさしい旨みに包まれる。麻辣湯は、そんな日常のちょっとした刺激として、静かに定番化しつつある。






